歯ぎしり・くいしばり治療について
スタッフブログ
歯ぎしりや食いしばりで上下の歯を合わせたとき、体重の2~5倍の力がかかることをご存知でしょうか?
つまり女性でも、ゆうに100kg以上の力がかかるということです。これが毎日となると…考えるだけで恐ろしい話ですよね。そのうち歯周病や顎関節症、知覚過敏などを起こして歯や顎を悪くしてしまうでしょう。
歯ぎしりや食いしばりは3種類に分けられる!
上下の歯を強く噛み合わせる悪習癖は、無意識のうちに起こりがちです。そのため知らず知らずのうちに、歯や歯茎、顎にダメージを与えて疾患を引き起こします。
動かし方として、具体的に次の3種類が挙げられます。
1.グラインディング…上下の歯をギリギリとこすり合わせる
2.クレンチング…グッと強く食いしばる
3.タッピング…カチカチと打ち鳴らす
歯に与える影響とは?
悪習癖を放っておくと、歯周病の進行を始め、頭痛や肩こり、めまいといった様々な症状を引き起こします。
次のいずれかに該当する場合、ボーッとしているときや就寝中に歯ぎしりや食いしばりをしているかもしれません。
早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けてください。
1.口腔周りの不調
上下の歯が毎日噛み合うことで、歯や関節、顎の筋肉や骨にダメージを与えます。最悪の場合、顎や顔が変形するでしょう。
歯の詰め物や被せ物があっという間に取れたり、長い期間と膨大な費用で整えた歯並びがすぐ戻ったりする恐れもあります。
2.顎関節症
主な原因は歯ぎしりで、口を開けたときに痛みが出たり、左右の顎関節の動きがズレて違和感が生じたりする場合は要注意です。食事中に顎の関節が痛い、外れそうになるといった場合も、顎関節症が疑われます。
3.顔の変形
食いしばりが左右どちらかのみに生じている場合、顔が変形しているかもしれません。食事の時に、どちらか一方ばかりで噛んでいる人も危険です。
特定の部分のみに力がかかり、そこだけ顎の筋肉が発達した結果、顔が歪むというメカニズムです。重度のケースでは頬の張り方、目の大きさにも左右差が生じます。
4.知覚過敏
歯の表面を覆うエナメル質が剥がれ、象牙質が剥き出しになって起こる症状です。
むし歯がないにも関わらず風や冷たいものが染みる、あるいは歯ブラシが触れた際に瞬間的な痛みが生じる場合は知覚過敏が疑われます。
軽度であれば薬剤の塗布などで症状を緩和できますが、重度の場合は抜髄(神経除去)も視野に入れなければなりません。
5.身体の不調
主に歯ぎしりが原因で、全身に不調が起こります。具体的に、次のような症状が現れるでしょう。
・肩こりや頭痛、腕の痺れ
・腰痛や股関節のズレ
・全身の倦怠感
原因や症状ごとの対処法
1.スプリント療法
悪習癖の原因は明らかになっていないものの、精神的な負担が深く関係していると言われています。歯ぎしりを無理にやめさせることがストレス発散の妨げにつながるという見方もあり、むやみに悪習癖をやめさせるようなアプローチは基本的にしていません。
就寝時に「ナイトガード」というマウスピース装置をつけることで、歯や顎へのダメージ軽減が期待できます。
2.ストレスの発散
入学や転職、引っ越しなど環境の変化があると、それがストレスになって食いしばりを引き起こす可能性があります。自分なりのストレス解消法を見つけて、うまく発散しましょう。
3.自己暗示療法
何かに集中したりボーッとしたりしているときに、食いしばりは起こりがちです。普段から意識して、食いしばりが生じないようにしましょう。