虫歯はキスでうつる？原因や予防法を紹介
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虫歯にかかったことのある人が子どもにキスをしたり、食事の際に同じスプーンを使ったりすると虫歯がうつるという話を聞いたことがある人も多いと思います。
これは「事実」であり、虫歯の既往歴がある大人が子どもに虫歯をうつしてしまう可能性は十分に考えられます。
では、大人同士のキスはどうでしょうか？
今回は、虫歯がうつるのは何故なのか、また、そもそもの虫歯の原因、予防と対策を詳しくご紹介していきます。
キスで虫歯がうつるって本当？
軽く唇同士が触れ合うくらいのキスであれば、虫歯がうつるリスクは低いですが、濃厚なキスになるほどそのリスクは高まります。
唾液が交じることによって、虫歯の原因菌であるミュータンス菌を渡してしまうからです。
赤ちゃんはみんなこの原因菌を持たずに生まれてきます。
しかし、成長の過程で原因菌を持った大人の唾液と介してしまうと、子どもの口の中にも菌が入ってしまうのです。
今回はキスの例を出させていただきましたが、同じストローでジュースを飲む、使った自分の箸で子どもに食事を取り分けるといったことでも菌を渡してしまうことがありますので十分に注意してください。
虫歯の原因とは？
私たちの口の中には常にたくさんの菌が住んでいるので、仮にミュータンス菌をもらったとしても、すぐに虫歯になるわけではありません。
では、どのようにして虫歯になってしまうのかというと、歯の表面に付着した汚れ、歯垢（プラーク）にミュータンス菌が住み着くことに原因があります。
歯垢を住処とした菌は、糖分を栄養として酸を作り出します。
そしてこの酸が歯の表面を溶かし、穴を開けることで「虫歯」となるわけです。
つまり、唾液を介して菌がうつったとしても、清潔にしていれば虫歯になることはありません。
この菌が活動を活発化しないように、しっかりと予防に努めてください。
虫歯がある人とのキスは厳禁？
虫歯菌は口の中から口の中へうつるものですが、キスよりも飲食のシーンでのリスクの方が高いです。
完璧に予防するには、箸やスプーン、フォーク、お皿、コップなどを全て別にする必要があります。
また、小さい子どものうちはおもちゃを口に入れてしまうことがよくありますが、他の子が口に入れたおもちゃを再度口に入れてしまうことでも虫歯菌がうつる可能性があります。
このように、虫歯のリスクというのは生活と隣り合わせで、気をつけていても避けられないことはたくさんあります。
また、子どものうちに口腔内の常在菌が決まるので、大人同士のキスや食べ回しはそこまで気にしなくても問題ありません。
それよりも、毎日しっかり歯磨きをする、定期検診を受けるなどの予防の方がよほど大切なのです。
虫歯予防で徹底したい3つの方法
ここからは、虫歯予防においてマストともいえる重要な3つのポイントをご紹介します。
1日最低2回は丁寧に歯磨きをする
虫歯の1番の予防策は、何といっても毎日の歯磨きです。
虫歯の原因菌が歯垢に住み着かないように、また、酸を産出しないようにしっかりと日々の汚れを除去し、歯垢のない口腔内を目指してください。
回数としては、起床時、就寝前の最低2回は丁寧に歯磨きすることを推奨しています。
眠っている時は唾液の分泌量が減少し、汚れが洗い流されにくく、再石灰化も起こりにくくなるため、虫歯になりやすい環境です。
そのため、就寝前には口腔内を清潔にリセットして眠りにつきましょう。小さなお子様の仕上げ磨きが大切なのもそういった理由からきています。
ダラダラ食べをなくす。
食べ物や食べカスが口の中に長く留まるほど酸が出やすく、虫歯のリスクが上昇してしまいます。
例えば、自宅でTVを観ながら長い時間お菓子やジュースをとっていることが多い、糖分の含まれた飴やガムを口に入れる習慣がある、常にジュースを持ち歩いているなんて方は注意が必要です。
お子さんの場合もおやつやジュースの時間は短く管理して、ダラダラ食べることがないようにしてください。
定期検診をしっかり受ける
定期検診では、お口の中をチェックするだけではなく、歯に付着している歯垢（プラーク）の除去、ブラッシング指導なども行っており、虫歯や歯周病の予防の他、早期発見にも繋がります。
虫歯の初期症状は痛みもなく進んでいくため、自分ではなかなか気づきにくいこともあります。
定期検診を受けていただくことで早い段階で治療を受けることができますので、忘れずにご来院ください。
虫歯は早期発見・早期治療が大切
初期の虫歯は、「歯の再石灰化（さいせっかいか）」を促すことで歯を削ることなく完治できる症例もあります。
しかし、初期の段階で虫歯に気付くのはなかなか難しいため、早期発見のためには定期検診が重要になります。
虫歯が進行して痛みが出た時には既に歯を削らないといけない状態になっていることがほとんどです。
治療は可能ですが、削った歯はもう元には戻らないため、歯の寿命を延ばすためにも早めに歯科医院にご来院ください。